お父様

記憶を消してしまうことは
出来ないように

誰かを思う気持ちを捨て去ることなど
出来ないのだと

その気持ちを抱えたままで
身を退くしかないのだと

やっと気付きました

時が熱を冷ましてくれるのを

どこか遠いところで待つしかない
今の私は

息子さんの前にいる私は
肉体だけの抜け殻です

ご安心を
そして
安らかに 永遠に